病気やケガで後々障害が残ったような場合の年金のお話
1 年金の仕組みについて
まず、障害年金の具体的なお話に行く前に年金についての一般的なお話をしておきたいと思います。
日本の年金は全国民が共通して加入している国民年金をベースにサラリーマンやOLなどのかたは厚生年金保険に
公務員などのかたは共済年金に加入するという仕組みになっております。
自営業・無職の方、サラリーマン・OL、(専業)主婦の方の年金の入り方についてはこうなってます。
なお、公務員の方は厚生年金が共済年金になります。
2 年金の種類について
大まかに次の3つがあります。- 老齢(厚生・基礎)年金
- 障害(厚生・基礎)年金
- 遺族(厚生・基礎)年金
ここでは障害(厚生・基礎)年金についてのみ触れて行きたいと思います
3 障害(厚生・基礎)年金とは?
被保険者期間中に初めて病院にいった病気やケガによって一定の期間が経過後
ある一定の障害の状態になった場合に支給される年金です。
(詳しくは後ほど説明します)
4 障害年金を受けるための条件
(1)被保険者の要件
- 初診日(対象となる病気・ケガで初めて病院にいった日)において被保険者である者
- 被保険者であったものであって、日本国内に住所があり、なおかつ
60歳以上65歳未満の者(国民年金のみです)
(2)保険料の納付要件
次のいずれかを満たせばOKです。
- 初診日の前日において初診日の前々日までの間の国民年金の被保険者期間のうち保険料を支払った期間と保険料を免除されていた期間が合わせて3分の2以上あること
(保険料の滞納期間が3分の1未満であること) - 初診日の前々月から過去1年間の期間の間に保険料の滞納がないこと
(3) 障害等級の要件
障害認定日(*)において障害等級1級から3級
(国民年金の場合は1級から2級)の状態にあること
(*)障害認定日
- 初診日から1年6ヶ月を経過した日
- a)の期間の間に病気やケガが治った場合にはその日
(症状が固定した場合も同じです)
5 障害(厚生・基礎)年金の額
(1)障害基礎年金
1級 990,100+子供の加算額
2級 792,100+子供の加算額
(2)障害厚生年金
報酬比例の年金額(*)×1.25+配偶者の加算額
報酬比例の年金額+配偶者の加算額
報酬比例の年金額(最低補償額594,200)
(*)報酬比例の年金額
{平均標準報酬月額×7.5/1000×(平成15年3月までの)被保険者期間
+
平均標準報酬額×5.769/1000×(平成15年4月以後)の被保険者期間}
×1.031×0.985
(なお、被保険者期間が合計300月(25年)に満たない時は
300月として計算します)
*参考程度に記憶しておいてください